ドイツ語を学んでいて最初に戸惑うのが、やたらと長い複合名詞ではないでしょうか。
ドイツの辞書 DUDEN で一番長い見出し語は、現時点では44文字です。
Aufmerksamkeitsdefizit-Hyperaktivitätsstörung(注意欠陥多動障害、ADHD)
DUDENコーパスでは、2014年当時、以下に示す化学分析法の名称が40文字で第7位でした(現在は第10位までに入っていません)。
Hochleistungsflüssigkeitschromatographie(高速液体クロマトグラフィー、HPLC)
より高性能の HPLC である UHPLC/UPLC では、語頭に Ultra- を付けて45文字に増えます。
Ultrahochleistungsflüssigkeitschromatographie(超高速液体クロマトグラフィー、UHPLC/UPLC)
住友化学が出願した DE 103 26 536 A1 では、語尾に「装置」 -vorrichtung を付けて51文字になっています。
Hochleistungsflüssigkeitschromatographievorrichtung
溶接法の名称では、工作機械メーカーのカタログに42文字のものがありました。
Hochgeschwindigkeitslaserauftragsschweißen(高速レーザ肉盛溶接)
辞書の見出し語としてそのまま採録されていない場合、構成要素ごとに分割して、それぞれの意味を確認してから、全体としての意味を考えなければなりません。
翻訳していると、こんなに長くて苦労するのに同じ1ワードの料金なのか、と思うこともありますが、長い複合名詞の用例を集めることも楽しみたいと思います。